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護美箱

ギンブナの話

 ギンブナにはメスが極端に少ないという。

特に関東地方のギンブナは、ほぼ全数がメスである、という。


 ギンブナ以外のフナ類、例えばゲンゴロウブナやニゴロブナのオス:メス比は1:1であるから、ギンブナが特殊なわけだ。


 それでは、ギンブナはどうやって子孫を残しているかというと、他魚の精子を刺激にして卵割がスタートする。

この時遺伝子情報は、卵に取り入れられないから、生まれてくる子供たちは、全てクローンだ。


 こんな話を聞くと、「部屋いっぱいに水槽を並べて、大量の『娘』に囲まれた生活を送っている男」などというホラーな展開を想像してしまうが、安心して欲しい。

 ギンブナの卵に、卵割を起こす事が出来るのは魚類の精子だ。

 コイ科以外の魚である、ドジョウの精子でも可能という事らしいから、刺激物質としての精子の幅は広いようだが、哺乳類の精子には無理な芸当のようだ。


 目を通していた書物から顔を上げると、居間では妻と娘がチェスに興じている。

 娘は、私の遺伝子など受け付けなかったかのように、美しい妻と瓜二つだ。一昔前に流行った「一卵性母娘」という言葉そのものだ。


 私の遺伝子を受け付けていない、というのなら。

 

 それならば・・・・


 


 

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