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Three Point Five  作者: 御告げ人
boy meets girl ─第一章─
5/13

───前回のあらすじ────


「いきなり結婚して下さいだなんて、

私の初めてを奪ってから

また大胆な事ばかりですわね。

私、軽い女じゃないんですの」


責任取れって言ったんじゃ...


「じゃあ、結婚止めるか?」


「ええ。警察に連絡しますわ」


「御免なさい、

それだけはどうかご勘弁────!」


全力で腰を90°に折る。


「あらあら、冗談ですよ

(この人、意外とチョロいですわ...)」

「ねえ、ダーリン?」


語尾にハートマーク付いてないだろうか?


「何だよ..................ハニー」


今の問いに適切な俺の返事に驚いたのか、

その響きの余韻に浸っているのか、

右隣に座る綺麗な、俺のお嫁さんは止まった。

そして、


「──────はい!」



とても愛らしい表情で、

とても綺麗な声で返事した。


「気に入ったのか?

その、"ダーリン"って」


ハニーは俺の頬を突つきながら、


「ええ。そう言う貴方(あなた)

気にしていらっしゃるんですね」


「.........呼ばれ慣れないからだよ」


「ふふふ...かわいい。

先ほど光の速さで腰を

折ったお姿とは大違い」


「か、からかうなよ」


髪のように白く、細くて華奢な

二輪の美しい華のような手が

俺の右腕に抱き付く。


「素直な人は.....大好きですよ?」



何で最後ハテナマークなんだあああ!?



その問いはあっけなく、

頭の中で白く溶けて消えた。


軽い口付け。


二人顔を離して見詰め合う。

開いた目は真っ直ぐで

綺麗な琥珀色の瞳をしていた。


「男らしい方」


固まっていただけなのだ。

今のその言葉は

あまり嬉しくない。


「......ありがとう」



まあ、

他人の評価だし?

礼は言っておくかな...仕方なく。



俺の心を読んでか読まずか、

反応をたっぷり堪能したらしく、

ご機嫌そうに俺の手を抱いて

女の子はもう一度目を瞑った。



立ち上がって、

腕に抱きつかれたまま林道の外に出た。

そこには、

先ほど俺を見捨てて仕事に

行ったオッサンが葉巻を吹かしていた。



オイコラ、仕事はどうした。



そんなオッサンは

俺を見てギョギョッとしたいる。


「おう、アンタら....

.....なんだ、もう出来たのか?」


変わり果てた俺の姿を見て、

指の間から葉巻をぽろりと

落としたオッサンは呟いてから、

目をあからさまに見開いた。


俺はすかさず胸ぐらに掴みかかる。


「出来たのかだあ?!

よくもその口は

やれいけしゃあしゃあと........

何がだよ!!?さっきは

よくも見捨てやがったな、手前ェ?!」


「まあまあ、どーどー。

貰えるモンは貰っとけよ。

アンタ、俺に会う前とだいぶ

印象変わったみたいじゃないか」


黙ってようときたが、

押し殺した声でふと言い返す。


「......そうか?

あと、この人は物じゃない」


"貰える人"だったとしても、

"貰えるモン"じゃない。

俺の中のルールで、

それは決して間違えてはいけないモラルだ。


隣で嫁が頬を両手で

包んで、何故か恥じらっているが、

気にせずオッサンは続ける。


「悪い、だがアンタ、生き生きしてらぁ。

やっぱり林で二人何かしてたんじゃねえ?」


俺たち二人がオッサンへ

軽蔑の視線を送り続けること、僅か一秒。


「悪かった、俺が悪かったって......。

それでアンタ、

ここから何処へ行くんだよ?

見たところ、手荷物無しで

そんな格好ってのは無職なんじゃねえの?」


腕に抱き付いたまま、

隣の嫁は俺を見詰める。

顔が近い。あと恥ずい。 

するとオッサンは、


「木こりの仕事、してくか?」


「させて下さいっ、お願いします!」


オッサンが頬を掻いて、

恥ずかしそうに目を反らしていた頃には、

俺は胸ぐらから手を

離して堂々と頭を下げていた。

死活問題、解決!

っしゃああああああ!!

貰えるモンは貰っとけ!だな!!




おそらくこの少年は

情けという言葉を忘れている。



To be continued...

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