プロローグ
地球時間での十五年前、地球より遥か遠くの、惑星テラ。
メタン星の首領、邪神マデラにより、テラは襲撃を受けた。
テラの王は、生まれたばかりの赤子を宇宙船に乗せる。
「なんとか逃げ延びてくれよ、ロイド」
赤子を乗せた宇宙船はテラを飛び立った。
そこに邪神マデラと、その部下がやって来る。
「やれ」
マデラの部下が王に迫る。
王は圧倒的な力で部下をねじ伏せた。
王とマデラの一騎打ちが始まる。
「ふ!」
キン!
刀と刀がぶつかり合う。
グサ!
隙を突かれ、王はマデラに腹部を刺されてしまう。
「ぐふ!」
そこへ、テラの王宮執政官たちがやって来る。
「捕らえろ!」
執政官たちはマデラを捕らえる。
マデラは反撃しようとするが、多勢に無勢、お縄になってしまった。
呆気なく逮捕されたマデラは、処刑場で椅子に座らされ、電気ショックで殺害されてしまう。
その後、マデラに倒された王の葬儀が行われた。
王妃が喪主となりて、儀式を進めていく。
やがて、葬儀も終盤となり、王の亡骸は土葬された。
「お妃様」
と、一人の女性が言った。
「ロイドは、王に託したロイドはどうなったのでしょうか?」
「さあ? マデラが攻め入ってきたとき、王がどこかへ逃がすと仰っていましたが、どこに逃したかまでは聞いていません」
「ロイド……」
一方、その頃。
赤子を乗せた宇宙船は、ワープを繰り返し、ついには地球まで接近していた。
宇宙船は地球の大気圏に突入し、とある民家へと墜落するのだった。
物語は、これより始まる。