表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
葛藤の上に花は咲く ~序章~  作者: 優月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/12

あの出会いまでは…

その出会いは、厳しい規律の中で生まれたものだった。


友情なんて、仲間なんて、...道場に満ちる研ぎ澄まされた空気の中で、そんな甘い感情は不要だと切り捨ててきた。


高校時代、上村美優は自分を律し、ただひたすらに竹刀を振った。優勝などの栄光こそ手に入れられなかったが、県大会の常連として、それなりの成績は残してきたつもりだ。その実績は、誰にも依存しない、彼女自身の努力の結晶だった。


孤独だった。いや、孤独を装っていた。


学生時代、美優は常に注目を集めた。立ち居振る舞いの美しさ、成績、そして剣道の強さ。先輩後輩から、性別を問わず、友達や恋愛の関係を持ってくれないかと言い寄られていた。ただ、友情や愛情が自分にとってどれほど大切なものか判らず、あるいは、その大切さが故に失うことを恐れて、それらを学生時代作らなかった。


剣道も孤独だ。団体戦もあったが、美優が力を入れていたのはもっぱら個人戦だった。己のすべてを懸け、たった一人で勝ち抜くその瞬間にこそ、価値があると思っていた。


剣道の延長線で、美優は警察官の職を選ぶことにした。なによりも、剣道で培った精神力と体術を生かすことが出来、体力的にも頭脳的にも自分を活かせると思ったからだ。


しかし、警察官は団体戦だ。組織力が試される。だが、彼女の思考は違った。「リーダーになればいい。リーダーになりさえすれば、あとは個人戦の応用だ」。そうすれば、他人に感情で踏み込まれることも、自分の弱さを露呈することもない。


その計算は、完璧なはずだった。


その時までは…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ