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最終話 日常 あとがき

 ライトノベルというジャンルは、プロの書くレーベル作品だけでも読み切れないほどあり、ましてや今これを読んでいただいているような無料のプラットフォームで、自分のような素人が公開している小説も含めたら、それはもう星の数ほどあるわけで、そんな中からこの作品を見つけ出し、こうして36話、何十万文字という分量をお読みいただいたのは、本当に有り難いことです。

 こういう、話題にもなっていないインディーズ作品を読んでいるあなたは、きっと小説がものすごく好きな人だと思います。そういうあなたに、こうしてここまで読んでいただけたのは、感謝とともに、とても励みになります。

 Kindle版では、初期設定として存在していた帰宅部結成の物語や、夏の海の4コマ漫画、ハロウィンやパターゴルフの話など、様々な限定コンテンツがありますので、是非お読みいただいて、高評価、チャンネル登録、サブチャンやTwitterのフォローなどしていただけたら幸いです。(ダイマ)


 この『キタコミ!』という作品ですが、元々他の作品の二次創作で書いていた帰り道シリーズという、日常の何気ない帰宅風景を描いた作品がありまして、ある時、「これはこのキャラである必要なくないか?」と思ったのが発端になります。

 もちろん、二次創作は作品のテーマとは直接関係のないことでも、このキャラたちならどんなふうに過ごすだろうという妄想を形にして、それを同じ作品のファンと共有することに意味や喜びがあります。

 ただ、その作品は原作が進むにつれてのんけ色が強くなり、反対に自分の書いている小説は百合色が強くなったため、だんだんその乖離に罪悪感すら覚えるようになった結果、「これをオリジナルでやってみるか」と決意して書き始めたのがこの『キタコミ!』という作品です。

 オリジナルは本当に自分の好き勝手に書けるというメリットがある反面、リアルに二次創作の百分の一しか読まれないというデメリットもありますが、今この文章を読んでくださっているあなた一人の心にいつまでも残る作品であれば、この挑戦にも意味があったと思えます。


 『キタコミ!』は男子も登場する、共学での物語になります。これについては、Amazonでのレビューを見た限りでも、やはり合わない人は合わないのだろうとは感じました。

 ただ、自分が好きなとあるアニメ化もされた百合作品が、やはり共学で普通に男子が存在して、周囲には当たり前のようにのんけの恋愛があり、物語も主人公が男子から告白されるというところからスタートしていて、「男子の存在は百合をより強調する」と感じました。

 周りに同世代の男子がたくさんいて、告白だってされる美少女たちが何故百合に至ったのか。『キタコミ!』ではその部分をとても大事にして、初期設定として4人それぞれに理由を付けました。

 すなわち、千紗都はバドミントン部でこじれた過去があり、涼夏は両親の離婚、絢音は男兄弟に囲まれて育った弊害、そして奈都は元々恋愛対象が女の子であるというこれらの設定を軸に物語を展開し、それらのすべてを作中で明かし、4人の関係も安定した今、もはやこれまで以上に面白い展開は書けないと判断して、一旦2年生に上がるタイミングで最終話としました。

 前述の私の好きな百合作品も、やはり主人公が1年生の内に物語は完結して、エピローグでは数年後の彼女たちの姿が描かれています。

 私が二次創作を続けている作品のスピンオフでも、やはり1年生の時の物語が展開され、エピローグで卒業シーンまで時間が飛んでいました。

 設定も使い切り、書きたいものはひとまずすべて書いた今、一旦物語を終わらせるのも大切だなと思いました。


 それではこの4人の物語はこれでおしまいかと言うとそうではなく、この後すぐ、聖域に関する4本の話があり、Twitterで何度か話題にしている、7万字に及ぶ沖縄旅行の話もあります。

 私の好きな、小説が原作でアニメ化もされた百合作品で、作者が一旦エンディングを書いた後、後日談的に物語を書き続けており、そのスタイルはいいなぁと感じました。

 『キタコミ!』も、この先もはやこれまでのような劇的なことは起きないけれど、これまで番外編で書いていたような4人の何でもない日常を書いていけたらと思います。もしかしたら多少の物語性も生まれるかもしれませんが、基本的には『キタコミ!』はこの36話をもって一度完結したとお考えください。

 卒業旅行から部屋探し、それぞれの18歳、ルームシェアでの生活とかも面白そうですが、現実同様、一度時間を進めてしまうと元に戻れなくなるので、この先どうしたものかと私自身、頭を悩ませております。(余談ですが、未来の話と今の話を交互に書ける人はすごいと思います)

 他に書きたい世界やテーマ、キャラクターがあるわけでもないし、千紗都たちの物語はまだまだ書きたいという意欲がありますので、今後もまったりとお付き合いいただけたらと思います。

 ひとまず区切りとして、1年生の千紗都たちの応援、有り難うございました。


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