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電車

作者: ネッシー3世

「ま、間に合わなかった...。」サイレンに焦り全速力で走った僕の努力虚しく、電車のドアは閉まってしまった。大学の帰り道、いつもはもう一便遅い電車に乗っているのだが、今日の授業は早く終わったため、いつもより一便早く乗れると画策していたわけだが、失敗に終わってしまった。「早く家に帰って撮り溜めたアニメ見たかったのに...。しょうがない、いつ電にのるか」そう思いながら白線に立ち、ゲームをしようとスマホを取り出した。すると、一人の70〜80代程の見た目の老人が、こちらに話しかけてきた。「あの〜、そちらの学生さん、大丈夫ですか。」「あの、どうかしましたか。」「なんだか身体が震えているようですけど、具合でも悪いんですか。」「ああ、最近ちょっと風邪をひきまして」「声も震えていらっしゃるようだし、お大事にしてください」会話が終わり、その10分後にいつも乗っている電車が来た。そして僕は、いつもの通り帰路についた。自宅に帰り、テレビをつけると、ニュース番組がついており、内容はこうだった。「緊急速報です。○○県○○市の○○駅の電車で謎の爆発を起こしました。死傷者は推定で100人以上とされ、...」僕は今までの緊張が爆発し、その場で吐いてしまった。「成功...成功したんだ...」こうもあっさりと成功してしまうとは僕でも思わなかった。 僕の「普通」の日常を邪魔してくる奴らに復讐をすべく、自作の時限爆弾を作り、自分が乗る一本前の電車に取り付け、あわよくばその電車に乗り泣き顔を見ながら自分も死ねれば本望と思っていたが...。達成感と倦怠感に身を任せ、ただ呆然とニュースを見続けた。

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夏のホラー2020
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