13話 その6
昼になる前なのに空が暗くなって来て全員空を見上げた。
その瞬間、彼等の顔は恐怖に染まった。
「た、た、助けてくれーー!!」
「死にたくない!!!」
「あぁー悪夢よ、悪夢に違いない…」
魔法陣から闇の魔神が空間をこじ開けて赤く燃える巨大な隕石を空の果てから落とした。
あ……やっべぇ!あれはデカ過ぎんだろ!ちょっとちょっと闇の魔神さん!あなた容赦ないですね!
僕達まで巻き込まれる!術師まで殺す気?とんだ自爆魔法だよ!
予想よりとんでもない魔法だった。
「ちょーおま!これじゃうちらまであの世行きだぞ!!」
全力で逃げるクイル兄達も顔が真っ青だ。
傭兵達は必死に逃げる者も諦めて祈りをする者も許しを請う者もいった。
「ああ……そうだ!術式介入!」
無属性魔法で自分の魔法陣を無理矢理改変する事が出来る…。
それで魔法陣の向きを変えて落とす目標を未開拓地に変更した。
くがががぁぁぁーん
数百キロ離れた場所からの爆発なのにここまでその熱風が伝わった。
あーー暖かい風たな…凄い花火だったよ。
ううう…生態系全滅だろうな…どうしよう?
以後その地は恐怖の大悪魔によって破壊されて開拓は永久に不可能になったと言い伝わる事になった。




