95/1571
13話 その3
出発してから2日立って姫達は正体を明かして僕達に謝罪した。
誰も不満に思う人はなかった。
最初から分かっていたが…隠したがる彼女達の為に僕達もわざと合わせてあげていた。
フィリア姉さんは王になると…親しく名前を呼んでくれる人が居なくなる立場になるので僕には名前で呼んで欲しいと言われてそれを受け入れた。
「はあ…また懲りずに来たようですね…あれ?あれ?」
動けない!
膝枕から起きようとしたがフィリア姉さんに止められた…。
「ハルト様…す、少しこのままお休みになられては?」
恥ずかしそうな顔を耐えながら…僕の身を案じて膝枕まで…なんといい姫様なんだ。
うん!お気持ちに甘えてもうちょっとだけ…ちょっとだけ…。
ああ…柔らかい…膝枕!最高!疲労感がぶっ飛ぶ♪このまま寝ていいかな?
その時…急に馬車が止まって…護衛達が慌ただしく馬車を囲み構えた。
これは出るしかないな…おのれ!




