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13話 目には目潰し!倍返し上等…その1
ヘリトリ.ラーズ公爵家の屋敷は殺伐とした雰囲気とピリピリした緊張感に包まれていた。
「えい!姫がまだ生きてるとはどいう事だ!」
公爵は八つ当たりにワイングラスを家来に投げつけた。
「申し訳ございません…あの用心棒の冒険者が想定以上のようで…」
姫を襲った執行犯の執事は冷や汗を流しながら弁明を述べた。
「言い訳はいい!聖都まで後少しだ…着いてしまったら全て失う……どんな手を使っても殺せ!」
「はっ!必ずや…」
「…くそ……奴らの口車に乗るんじゃなかった……」
公爵は姫が聖都に到着する不安感に怯えて椅子に座って頭を抱えていた。
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ハルト達は魔物や刺客達に襲われながらグングンと聖都に進んであと丸一日で到着予定になった。
「随分と露骨になって来たね…」
「ああ…後1日で着くからな…」
「あれほど戦って軽傷2人とは…」
「あいつのお陰だな…」
「気を引き締めていこう…次は奴らも出し惜しみなしで襲って来るからな…」
「ああ…」




