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2話 その3

虚しいなった僕はこの場を立ち去ろうとすると…ルルさんは焦った顔で引き止めた。


「ま、待てい!ハルト君…」


「……」


「君の話しは普通は信じ難い話しだ…見た目も君は大人数の相手を重傷に至るまで戦えるように見えないしね…」


「だからなんですか!僕が嘘でも言ってると言いたいですか!」


僕はイラッとしてルルさんに大声を出してしまった。


「だがら…普通なら話しだ……」


怒鳴られてもルルさんは怒らず僕に話しを続けた。


「君は絶対に見えるはずがない私が見えて、話し合う事まで出来る…」


確かに幽霊が見えるのは普通じゃないと思うが…。


「それに君と会ってこの世界の物に一瞬だが物理的干渉も出来た…体を再構築する力も無い私が…霊体のままの私が直接物に触れるなと…あり得ないのだよ」


「それが僕の異常と何か関係があるんですか?」


「それを今から調べて見よう」


調べる?何を?


ルルさんは手を伸ばして僕の顔に近づけた。


何故か少し怖くなってオドオドしてしまった。


「えーい!じっとせい!それと私の手を見ておれ…」


小さくて可愛い手だった……握ってみたい。


しかし!チキンと自負している僕はそんな勇気はなかった。


「よし!始めるよ……万物を見極める邪眼よ…究明せよ!」


ルルさんの体が光り始めてすぐ…その手の平から一つの目玉が現れた。


そして…僕の目とその目が合った。


怖ええぇぇぇぇ!


何これ?手の平から目玉が出たよ!僕の目玉も飛び出そうだよ!まじかよぉ!


真っ赤な瞳に恐怖を感じるほど冷たい視線で…それを見てから意識が朦朧として来た。


それに凄く気持ち悪くて怖かった。


例えるなら…そうそう!深夜一人で凄く怖いホラー映画を見た後…風呂に入って髪を洗うとする時!何故か後ろから見られてるような感じだった。


目の前のルルさんの姿がボヤけて声もはっきりと聞こえなかった。


でも何故か焦るように…時間に追われるような感じがした。


「早く調べないと…うむ…体に異常はないな…特に変わった所もない普通の人の子だ…次は…魔力系…いや…この世界に魔力の存在は無に等しい…たが、一応確認して見るか…」


しばらくしてその悪感が消えて意識が少し戻った。


二度とこんな経験はゴメンだ!


ルルさんは呆然として邪眼を閉じる姿が見えた。


本当にルルさんは何者?…只の幽霊ではなさそうだ…本当に女神なのか?


意地悪だし…大食いの女神?いやいや…それはないわ。


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