10話 その5
しかし…この魔導師歯切れが悪くて困った表情だった。
「あるにはあるんじゃが…」
もう~このおじさん焦らすの上手いなー!
わかってます…わかってますから…異界の人はチート持ちが定番ですから!
ラノベでそう書いてあったし…。
「残念じゃ…無属性と闇属性じゃ…」
「あっ?」
顔が固まって無表情になった…。
あと暗いオーラに包まれる感じがした。
なにそれ?……無職に…引き篭もりの傷跡みたいな属性は!
「無属性も珍しいが…人間が闇属性は中々珍しくてな…」
暗い部屋で引き篭もったのがいけなかった?そうなの?ねぇー?
ラノベの嘘つき!
はぁ…文句を言っでもどうにもなるまい…。
それで…僕は深呼吸してから落ち着いた後…魔道師に尋ねた。
「その無属性と闇属性に関して詳しく教えて下さい……」
無属性はすべての属性に当てははまらず他の属性と相性が良くも悪くもない…全て魔力の量で威力が決まるのが特徴らしい。
主に強化や周辺をエネルギーを利用する魔法が多いが…どうもマナ消費が無駄に激しいようで普通の魔法使いは初級しか使えないらしい。
闇属性はどの魔法より殺害や殲滅に特化した魔法で魔人族に多くいるらしい…。
それに…無属性より更に更にまた更にマナ消費が多い。
そのせいで魔力回路に負担が大きくて人の身では操る事は危険だと言われた。
一歩間違えれば廃人になり兼ねないからだと……。
「大変珍しい属性ではあるが…お主の年齢じゃ魔力も弱くて魔力回路ももろい…残念じゃ……気をつけて使うなら初級魔法程度は使えるんじゃが…買って行くか?」
「まあ…あまり気を落とすなよ…適性があるだけでも凄いじゃん」
「ハルトさん…元気出して下さい…」
双子は僕を慰めようとした。
だが心配は要らない!
「おじさん!無属性と闇属性の魔法本全部!下さい!」
「お…お…わかった…じゃが…気をつけるのじゃぞ…自己責任じゃからな!」
そう!僕は生まれつき異常な程の魔力持ちでルル姉からもらったアストラルラインもある問題ない!
ラノベの通りだな!嘘つきと言ってすみませんでした。




