9話 その5
まぁ…とにかく無事終了って事でいいじゃないか。
僕達は魔核を回収して今日はこれで切り上げようとした。
「あれ…これは使えそうだな」
倒れたオーガーの槍…硬くて鋭くてが店で売ってる物より凄くいい感じだった。
「ねぇ!イリヤ!この槍どう思う?」
「……どっさりついているあんたのゲロ…拭いてからちょうだい」
「う、うん…」
イリヤはその槍を見て目が輝いた。
「これ…きっと超高価なレア槍だよ!帰ったら鑑定しよ」
おっ!ドロップアイテムって感じだな!
「ハルトさん!なんか凄くいい感じの弓もあります!」
その弓もまた綺麗な形で高そうな感じだった。
それで僕達は戦利品を持って帰還した。
力の解放の反動が更に来てまともに歩けない僕をイリヤがおんぶしてくれた。
「背中にゲロを吐いたら…許さないからね!」
「だ、大丈夫…もう…吐き出す物も残ってないよ…」
「うふふっ」
退却していた中級冒険者達も僕達が心配になったか体制を整えて戻って来たおかげで無事にイビルゲートから出られた。
そして槍と弓の鑑定した結果。
「こ、これは…中々お目にかからないシロモノだな…」
高純度ミスリルで出来たレア槍で弓もまた魔法の効果がかけられているレア弓だった。
「売れば何年か贅沢して暮らせるぞ…」
売ると凄くいい値が付くらしいが…それを売らずに二人にプレゼントした。
「えっ?いいの?こんな高価な物…」
「しかし…ハルトさんが…」
そう言いながらも凄く欲しかっている目だ。
「大丈夫!その分…これからもずっと沢山迷惑かけて頼るからその前払いだよ」
「あんたってやつは…」
「はい!ずっと頼って下さい」
二人の笑顔は本当に可愛いかった。
「早速だが…宿まで運んでくれ…」
「うん…」
「はい」
僕は二人に交代されながら宿まで無事に運ばれた後…爆睡した。
筋トレの回数…一回ずつあげよう。




