8話 その12
よくあるMMORPGのごく基本的なレベリングベースまとめ狩り法だ。
無職で引き篭もりだった時…。
僕はゲームにハマって極めた時があった。
時間もお金も心配ないほどあったからやりたい放題…。
一日でん十万の課金したり…様々なソフトを買ってそれなりの研究をした。
お陰でダンジョン狩の基本や金策の知識は豊富だった。
お父さん、お母さん…ごめんなさい!でもそれのお陰で何とかこの世界で生きて行けそうです。
「凄い!こんなやり方もあるわね…あんた本当に昨日まで私達と同じ見習いだったの?信じられないわ…」
「それにハルトさん凄く強いから心強いです!」
「えへへ」
恥ずかしいな…これはルル姉の加護によるものだ。
人の並みより非力だったそんな僕がこのような事が出来るはずがない。
僕が心配でルル姉が何かやってくれたといまや確信している…。
ルル姉…待ってて…必ずここを攻略して回復させてあげるから…。
「昨日の自信満々な物言いは伊達では無かった訳ね…」
「このやり方ならやれますよ!」
「それにイリヤとリリヤの腕もセンスも良くて助かったよ!」
「あら?嬉しい事言ってくれるじゃん」
「えへへ、そうですか?」
二人も嬉しそうに照れていた。
「うん…なので!これから12階層に行くつもりだけど…」
「……」
「……」
双子は急に黙り込んだ。
「調子に乗ってごめん…」
「ご、ごめんなさい」
……それに何故か謝れた。
「いや…冗談何かじゃないよ?」
「はぁ?12だよ!いきなり飛ばし過ぎじゃない?」
「私達…大丈夫でしょうか?足手纏いになりそうな気がしますが…」
二人は先のハイテンションが一気に下がって自信がなさそうな表情をした。




