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8話 その6

くれ。


「う……うん」


目が覚めた姉冒険者は傷も治り始めた。


さすが高価の回復薬だ。


「お姉ちゃん!!良かったよ本当に…うわぁん」


「リリヤ……心配かけてごめん」


「ううん…私のせいで…ごめんお姉ちゃん」


姉の無事を確認した妹は抱きついて…姉の冒険者が僕に視線を向けた。


「リリヤ…この方は?」


「私達を助けて下さった方だよ」


「そ、そうなの?高価な回復薬まで…」


姉は命が助かった割には暗い表情だった。


「た、助けて頂いてありがとうございます…私はイリヤ…妹のリリヤです」


「助けて頂き有難う御座います」


体が痒くなる程…凄く丁寧な挨拶だった。


見た目だけは勇者に等しいこの眩しい格好に上級冒険者と勘違いしてるようだ。


やはり格好いいは正義なり!


「僕は 志村晴人です」


「シムラハルト様ですね…助けて頂いて挙句高い回復薬まで…そのお礼がしたいですが、今手持ちがなく…」


姉のイリヤはお返し出来る物がなくて困った表情だった。


「お礼なんていいてすよ!!気にしないで、とにかく二人が無事で良かったよ!」


彼女達に何か要求出来るはずがない…。


昨日の自分のようになんの防具もなく…ボロボロの槍と弓でイビルゲートに潜ってる…。


そんな女の子に何か要求する程…僕は心まで落魄れてない。


「ほ、本当に?…あ、有難う御座います」


何も要求せず怪我が治るまで休憩させて護衛までしている僕に二人は少し警戒を解いてくれた。

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