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8話 その3

とにかく装備を揃えた僕は依頼を貰う為受付に戻った。


「よう!坊主!見違えるよ…うだね…」


おじさんは何故か困ったような表情だった。


「えへへ、そうですか?」


「うん……気合い入ったところ悪いが村周辺の依頼は今受け付けてないんでね…」


「昨日のアレですか?」


「ああ…森周辺を隅々調べても足跡も無くてな…それで飛行系の魔物じゃ無いかと結論が出た」


「空飛ぶ魔物……厄介そうですね…」


「その通りだが…飛行系魔物は大体自分の縄張りに帰るから刺激しなければ問題ない」


なるほど…それで依頼を受け付けてないのか…。


「すまんな…坊主」


おじさんは何故か安心した表情だった。


「いいえ!実はイビルゲートに行って見ようと前から計画してたので…丁度良かったです」


「な、…そう来たか!」


ん?なに?どいう意味だ?


「一人でか?」


「はい…」


この世界に来たばかりです…当たり前でしょ?


ああ…この異世界に来てまでボッチ人生を続けるのはいやだな…。


「絶対5階層までにしな…」


おじさんは止めなかった。


5階層なら比較的に安全で余程の事が無ければ逃げられると説明してくれた。


「分かりました!ありがとう、おじさん」


「ふっ…これ持っていけ!」


「これは?」


「回復薬だ…お詫びに持ってけ…」


「いいですか?ありがとうございます!」


「死ぬなよ…」


回復薬は凄く高価で見習いには手が届かないシロモノだ。


見た目によらず本当に優しい人だ。


こんな高い物…ぽいっとくれるなんて…受け付けのお給料ってそんなにいいのか?


とにかく有り難く頂こう。


おじさんにお辞儀をして…イビルゲートに向かった。


大きい洞窟のような所で頑丈な鉄の門が付けられている。


これがイビルゲート!ダンジョンか!


冒険者たちがゾロゾロ入って行ったが…僕はみんながいなくなるまで動かなかった。


一緒に入ったら邪魔物にしかなりかねないし…先に入ったら大量の魔物に襲われる。


それにダンジョン内の地形図を頭に入れて置かないといざとなったら逃げられない。


先に入った冒険者達が魔物を片付けてくれた後に入ったほうが楽に把握出来る。


ふっ…先輩方…魔物の処理…お願いします。


冒険者が全員入ったのを見て僕も入り口に足を踏み入れた。


「よぉしゃ!初のダンジョンだ!」


興奮し過ぎたあまり…叫び出した。


凄く声が響いて恥ずかしくなった。

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