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8話 その2

鍛冶屋は僕の顔をじっと見つめてから置き場の深い場所に置いてある装備一式を持って来た。


「ど、どう?私の自信作よ…」


「こ、これは!」


僕は自分の目を疑った。


ドラゴンの模様が入ったピカピカ格好いいフルプレートだった。


うっそ!格好良さ過ぎ!


しかも…細かく刻んたドラゴンの模様が何と素晴らしい…ってこんなのが本当に初心者装備?間違えてない…僕…騙されてない?


「どうよ!見た目なら神話の防具にも劣らないわよ………防御力は無いに等しいけど」


…………うん、なるほどなるほどね。


しかぁぁあし!格好いい!!


「わーぉ!いい感じですよ!丈夫さと無縁なこの軽さ!しかも防御0のフルプレート!その発想が素晴らしいー♪」


僕はその見た目だけはいい鎧を迷わず買うと決めた。


「イヤーフ♪格好いい!」


「えっ?…ほう…君はまさか…」


鎧を着る新鮮な経験に胸が躍った。


その僕に鍛冶屋は次の装備を出して来た。


「次は更に自慢の一品…ツヴァイハンダー!」


細かくデモティックのような文字が埋め込まれたツヴァイハンダーソード。


文字が悪くならないようにとにかく頑丈さを求めたせで重過ぎて振るう事すら難しくなったらしい。


それで軽量の為に長さは通常より少し短くしたと説明してくれた。


だが…それでも剣を置いたテーブルが潰れる程だった。


う、うむ…だが!格好いい!


「おお!!太くて大きいし…とにかく格好いいです!」


それを手に取ってブンブン振り回してみた。


あれ?意外と軽かった…。


先のテーブルって痛んでたかな?


「えっ?凄い馬鹿力!」


あ?今何が聞き捨てならない事言ってたような…。


確かにこの剣…重そうに見える…。


それを軽々しく振り回すそんな力は僕にはない…。


普通の人よりも力は劣ると自覚がある。


だけど…こんな大剣を軽々しく振り回せるのは可笑しい…。


まさか!


レイラさんが言ってた加護?それの影響か?


この不可解な事に悩む僕にまだ新たな装備を出して来た。


「最後の一品よ…自慢のシールドガントレット!これ作るのに苦労したわ」


小さい盾の周りは同じくデモティックような文字が刻まれ、黒龍の模様が入っている。


それに盾と一体化になっているグローブの指先は黒くて鋭い爪が付いていた。


何と!厨二病くっすぐるデザイン!格好いいが羽ばたく!止まらない!


「……け、傑作です!このシールドガントレット?一番気に入りました!使えるかどうか分かりませんが、とにかく格好いい!全部ください!!」


僕は全て即決した。


「私の作品をこんなに喜んで買ってくれてるなんて…ありがとう!私…もっと頑張るよ!ビジュアルの同士よ!!」


「互いに頑張ろう!同士よ!」


僕は鍛冶屋は熱い友情の証として握手うを交わした。


それで銀貨7枚で安く購入出来た。


同じ思考の同士に会えて嬉しいくて割り引きしてくれたようだ。


でも…耐久性は無いに等しいから毎回修繕費用が相当かかるらしい…。


それでもいい!格好いいは正義なり。

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