7話 その8
無事に村に着いて冒険者ギルドに戻った。
「ただいま!おじさん!袋ありがとうございました」
「おー!お帰り……なんだ…それは?」
おじさんは僕が持って来た魔物を見て驚いたようでそれを調べ始めた。
「森から飛んで来たんですよ!ビックリしましたよ」
「こいつは…ガルムル…こんなものが何故」
「危険な魔物ですか?」
魔物の状況を詳しく調べながらおじさんは話してくれた。
「地獄の監視犬ガルムの亜種だ、退化してガルムに比べれられる程ではないが…危険な魔物には違いない」
怖っ!さすが異世界…今後から注意しよ。
「頭が一撃で潰されてるな……オーガ…いやもっと大型の…サイクロプスの仕業か?おい!ギルド専属戦闘員は村周辺に警戒態勢だ!私はこの事村長と相談して来る」
慌てておじさんは村長の所に急いで行った。
行っちゃうし…これ、お金になるか聞きたかったのに!
おじさんって…受け付けじゃないの?
職務放棄かよ!
それで…僕はご機嫌斜めの受付の女性に切実な目で見つめた。
仕方ないような表情で僕に手を振ってくれた。
「はいはい…依頼報告とその魔物の買い取りですね」
ステキなお姉さん…今は貴女が私のメシアです!
「あれ?その袋…」
「はい、依頼された物ですが…これぐらいしか…」
袋から薬材料を取り出すと…彼女の不機嫌そうな表情が歓喜に変わった。
「うっそ!こんなに!!貴重とまでは言えないですが見つけ難くて…特にこの時期は枯れてほぼ取れないのに……凄いです!」
「そうですか!なんか今日ついてますね!」
「全部買い取り致します!!こんなにあればもう…」
あっ!それか…それになった事ないから分かりませんが…ご愁傷様です。
「何でもないです…うふふ」
受付の姉さんは冷たく怖ーい顔で笑っていた。
…聞かなかった事にしますから…理由は分かってます。
「シィリーの葉とガルムル…全部金貨一枚と銀貨六枚です」
彼女から報酬を受け取ったが…これで何が買えるの?
「あの?これで宿で一泊できますか?」
僕はこの世界の物価や貨幣に無知だ。
「はっ…はい?そんな高級宿などこの村には存在しませんよ?」
その話しだと何とかなりそうだ。
「そうですか…ありがとうございます」
「待って下さいな」
彼女は僕が金銭感覚が疎い事に気付いて色々教えてくれた。
銅貨10枚が銀貨1枚、銀貨10枚が金貨1枚、あまり目にする事はないがその上に白金貨があるらしい…。
銅貨8枚なら宿一泊出来る…それに、ギルド内の鍛冶屋から見習い限定で武器や防具を金貨1枚でセットで購入出来ると教えてもらった。
でも…もう定時になって皆んな帰ってしまったらしくて…装備一式は明日に揃える事にした。
この世界も…定時即退散が好みらしい。
しかし…さすがシィリーの葉…人を変える偉大な葉だ!
宿に戻ろうと…まず飯だな…。
仮と言え冒険者として初仕事の成果は上々で…少し自信が付いた。
それで…何とかやって行けそうな気がして少し元気ぐ出た。




