7話 その7
村を出てから一時間程歩くと森が見えて来た。
早速…痔に悩む人々の為に材料を探し始めた。
お金の為だけどな…何かしらいい言い訳をしてやらないと…心が折れそうだ。
黄色葉…黄色葉…中々見つからんな。
隅々探してもおじさんから借りた袋の半分程度しか集まらなかった。
ひょっとして…今日は野宿になるかな。
やだよ…防音などの贅沢は言わないから屋根の下で寝たい。
日が暮れるギリギリの時間まで必死に探した。
だが…もう見つからなかった。
仕方ない…帰るか。
「帰還!ナーズラ村!」
ゲームみたいに叫んで見たが…何も起きないし…恥ずかしくて死にそだった。
誰も居ないから良かった!
朝から沢山歩いたが以外と疲れなかった。
…げど歩くのって時間勿体ないなーと思った。
うん…無職で引き篭もりだったのに…僕、成長したな…。
しかし…今は仮であるが冒険者になった!
もう無職ではない!
森の出口が見えて…暗くなる前に村に戻ろうと急いで向かったその時…。
変な視線とぞくとした感じがして来た。
この感覚…不良達に囲まれいた時のその視線の感覚…殺気だ。
気配がした方に体を振り向くと黒くて大きい影のような物が僕に飛び込んで来た。
焦った僕は反射的にハエを叩くように手を振り払った。
「キャッン!……………」
「ひ、びくりした!…ナニコレ?」
見た事ない黒くて犬の形をしていた。
そいつは頭が潰れて死んでいるように見えた。
これ…もしかして魔物?これ何処から飛んで来やがった?こ、怖っ!
歪な形で犬と言えないエグイ姿だった。
…それより魔物って素材として売れるよね?宿代ゲット?ラッキー!
僕はまだどこかにいるか分からない魔物を警戒しながらその魔物を持って走った。
不思議と大きい図体によらず軽かった。




