7話 何事も一歩が大事 その1
ハルトとレイラは日が暮れ始まってから人間の村に着いた。
そこはナーズラ村…レガリア大陸のラーズという小国の辺境村、人口4500人ぐらいだが都市と言える程、賑わう活気溢れる場所だった。
このような辺境の村にが栄えているのは理由がある。
この村の真ん中にイビルゲート(ダンジョン)がありそのせいで周辺に魔物が多い。
だが…それの退治を生業としている冒険者も多く…その魔物から取れた貴重な素材を求めて商人の訪問も多い。
危険だが…みんなお金の為に命かけてまでこの村に来てる…。
それほど収入がいいらしい。
ハルトとレイラは宿の食堂で座ってる話しを始めた。
「うん?食べないのか?」
「あまり、食欲がないです」
…それにあまり美味しくない。
「だな…先まであんな事があったからな、気持ちの整理も必要だろ…」
「……」
僕は大事なルル姉の器を失くさないように首に掛けている。
本当にこの中にルル姉が眠っていると今でも信じられなくてじっと見つめた。
「念のために言っておく…失くしたら殺すぞ…」
「は、はい…」
ルル姉に忠実なのは分かった…。
でも、この人…こえぇー!先凄く睨みつけられてたし…なんか刺々しい。
「……では、今までの事を話して貰おう」
「はい…」
僕はルル姉との出会いから元の世界から旅の事と…こっちの世界に来る時…雷獣に遭遇した事まですべて話した。




