6話 兄弟喧嘩で世界が滅んだら爆笑だな…。その1
ルルの尋常じゃない気迫と凄まじい殺気を放ちながら雷獣に向かった。
「クルル…」
「愚かな主人を選んだ自分に悔いな…」
ルルが近づくほど雷獣は後ろに引いて行った。
「あ?先の威勢はどうした?楽に死ねると思うなよ…貴様の罪は天界の柱より重いんだ!」
一瞬で雷獣の懐に踏み込んて…その小さい拳を雷獣の頭に振り下ろして地面に叩き付けた。
ガガガガガーン!
その一撃の衝撃で隕石が落ちたように地面が深く抉り取られてた。
血塗れになって苦しそうな雷獣は…微かな息をして体を痙攣していた。
「ほぅ?中々頑丈だな?今は弱っていると言え…この私のメテオフィストを食らっても生きてるとは…だが…まだ怒りが収まらないから助かる」
ルルはその頭をさらに握り潰して胴体を引き千切った。
それでもまだビックビック動く雷獣の死体を踏み潰した。
「見ておろう?三馬鹿とまな板よ…帰ってやったぞ!ステキなプレゼントありがとう」
ルルは怒りを込めて空に向けて叫んだ。
「貴様等の首…必ず!ねじ切って二度と復活出来ぬようそのうつわまで粉々にしてくれよう!!必ずだああぁぁぁ!」
ルルの怒りで強力な突風が発生して幾千の雷が騒ついた。
その目は真っ赤に光って魔獣の目のように怒りに満ちた。
ルルはハルトの亡骸を抱き上げ顔をすり付けた。
「ごめんよ…ハルト君…必ず守るとっ誓ったのに自分が情け無い…仕方ない、あの鬼が黙って見ぬふりする訳がないが、この子のためなら!」
ルルはハルトに口付けをして涙を流しながら切ない声で歌い始めた。
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