1話 8
母に叩き込まれた我が家の家訓…。
強欲上等!
それを思い出した僕は竿を強く握り直した。
「竿の弾力性と強度強化!糸の強化!流れ込め!蠢く龍の血脈!ドラゴニアパワー!貴様は僕のもんだぁぁ!うりゃぁぁぁぁ!」
僕は竿と自分を強化してデビルヴェールを水面から上空まで引っ張り上げた。
「お刺身食わせろーー!!」
デビルヴェールに飛び込んでオゥカスの斬撃波で頭をサクッと切り落とした。
「よっしゃーー取ったどぉぉ!」
初の釣りに超大物を釣った僕は…Vサインを決めた。
「お兄ちゃん!凄い!かっこいい!」
相変わらず褒めるバルちゃん。
「おおーーさすがハルト殿!」
相変わらず尊敬の眼差しのテスラ姉さん
「ハルトさん!やりましたね!」
相変わらず僕を見て喜ぶリリヤ。
「……そんな!バカな!」
相変わらず僕との勝負に負けるイリヤ。
さて……お返しお返し!
「ねぇ…イリヤ、魚拓…頼んでもいい?」
ニヤッと笑いドヤ顔で最大級の憎たらしい表情でお返しした。
イリヤは僕の前で九の字になった。
「あ、あ、あんなの…魚拓出来る訳ないじゃん…そ、それとこんなの釣りじゃない!」
また勝った…ふぅ♪圧勝だった。




