1章最終話…その1
天界に災を齎らす危険な存在になると思ったボルグランはハルトを殺そうとした。
闘志の神ボルクラン…天界の元老でありながら大神の一柱。
その勇敢で無欲な性格に主神も信頼して相談役まで勤めている。
「少年よ…天界と世界の危機を救ってくれた事は感謝する」
「どういたしまして!礼には及びません…ですから…その感謝(殺気)に溢れる拳を下ろして貰えませんかね…」
「コホン………だが、お主は危機過ぎる…恨んでも構わん…」
「ひ、人でなし!!」
「わしは神なんだが…」
あっ!神様でしたね…もう!神なんかうんざりだぁぁ!
ボルグランは拳に凄まじ闘気を込めて構えた。
これは…まずい!こんなの食らったら…いやいや…掠っても終わるわ!どうする?どうする?
ボルグランの闘気を見る限り…絶対敵わないし防げない事は目に見て分かる。
…でも死ぬ訳にはいかない!
必死にこの危機を乗り越える方法を考えたが…これがまた方法はないんだね…。
誰か助けてよ!恩知らず!神でなし!
ボルクランの肉重な拳が僕に向けて突いて来た…。
避けられない…あーこれは死んだわ。
「待ちたまえ!ボルグラン!」
「お主…」
その時!ボルグランの拳を受け止めた神が居た!
その神は……芸の神、グランデだった。




