28話 8
「安心せい…無の神は君が八寒地獄に落として…うん……そうね!マッチ売り少女になってる…もう終わったのよ…」
「もう、終わった?あはは…良かった!ルル姉も無事だ………はい?私が誰を?何処に?…マッチ売り少女?訳がわかりません!」
終わったとの言葉を聞いて安心したが…ルル姉のあまりにも適度な状況説明で僕は全く理解が出来なかった。
「仕方ないな…詳しく説明してあげるわ」
「お、お願いします…」
ルル姉はまた意地悪な顔をして話してくれた。
「ハルト君が!無の神をトッカン!と寒い地獄に突き飛ばしたよ!シュー~んと落とされたせいで奴はガクガク寒さに震えてたぞ?そして深い地獄の底で氷化して永遠に出れないようにしたじゃないか…凄かったぞ!」
「……はい?僕が?」
僕の驚く顔を見て楽しくなったルル姉は今度はノリノリで状況再現まで加えて事の説明してくれた。
「その説明だと僕…まるで極悪非道な悪人見たいですよ…うううう」
「ふふふ、その姿を見ると、やっと私の可愛いハルト君に戻った気がするよ」
ルル姉…本当に意地悪の達人だ。
ルル姉の安心したような表情を見るとやっと終わったと実感出来た。
それで嬉しくて…涙が出て来た。
「ハルト君は本当に涙脆いのう…」
僕をそっと抱きしめて頭を撫でてくれてる…ああ…何か凄く落ち着いて安心出来る…。
ガガガガーー
無の空間が急激に崩壊が早まって来た。
「空間の崩壊が始まったか…」
「ルル姉、皆んな待ってる…帰りましょう!」
僕はルル姉に手を差し伸べた。
だが……ルル姉は躊躇した。
「ごめんなさい……私はこの空間と共に消えるとする……」
そうかそうか……………はあーーー?
「な、な、な、何を言ってるの!」
その言葉に僕は耳をを疑った。
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