27話 5
「少、少年…分を弁えなさい!!」
「黙れよ!ルル姉を苦しめる奴は神だろうがなんだろうが許さない!」
「きゃっ!しまった!まだ侵蝕が終わって無いのに!」
僕は無の神に斬りかかった。
微かに何かの壊れた反応はあったが…無の神に傷一つつけられなかった。
嘘だろ…全く歯が立たないとは…それにこの力は…!
「ふ、ふぅ…びっくりしたわ…しかし、やっと破壊の女神の力を使えるようになった…これが…原始の力…凄い!
原始の力?なんだそれ?
「これなら…私の力と合わせればもう誰も怯える必要はない!あははは!」
「元は巨大な力を持つ我々創世の神と言え、魂のかけらのみの私は実際…何かと戦える力は無かったのさ」
先までの大人しかった無の神はルル姉の力を得たどたん…気が大きくなった。
「それに…同化が終わってない状況で君が現れて不安だったので君を油断させた訳よ…あははは」
「なぜ…貴女がルル姉の力を…」
「言ったはずよ?魂が同化して居ると…」
要するに…体を乗っ取られてしまった事か…。
「それに…君が私を倒す事が出来たとして…その後は破壊の女神も無事にいられませんよ?あははは…」
これは…詰んだね。
「安心してくださいね、破壊の女神は私の中で眠ってもらうだけです…ふふふ」
ルル姉の加護で人間離れした僕でも破壊の女神その者には敵う訳が無い!
それにルル姉が傷つくと分かったには…手が出せない!




