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5話 良い子は旅させろって？本気ですか！行方不明になりますよ？ その1
僕とルル姉は予定通り色々な場所に旅をして父と母の所縁がある方に挨拶して回った。
そしてその旅先の目的地の一つの北海道を最後に我が家に帰る予定だった。
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ルルは大量の雪が積まれた場所で何故か一人で立っていた。
「ほおー！一面真っ白だ！」
ルルは雪を枝で突っついたり、モミモミして楽し気に遊んでいた。
「これなら…ヒヒ」
ルルは何かを思い浮かんだ表情をして雪を掻き集め出した。
その一方…ハルトは両親の葬式で一番世話になった夫婦の家に来ている。
「寒いから、ここでいいですよ！ おじさん、おばさん！それじゃまた！」
挨拶と世話になった時のお礼も済ませたから…迅速に逃げなきゃ！
ルル姉が待っているし…ていうか…僕はこの夫婦が苦手だ。
「泊まってけよーーハルトぉー！」
「ハルトちゃん！！もうちょっと居てもいいじゃん！！」
僕を可愛がってくれるのは嬉しいが…。
「おい！早くアレ持って来い！」
「わ、分かったわ」
アレって何？なんか不安だ。
早くルル姉のところに戻りたいが…この中年夫婦はしがみ付いて離さなかった。
母の旧友で兄弟のように仲が良かったらしく…僕が小さな時から毎年会いに来てくれたし…両親の葬式と御通夜など大変世話になった。
それに…まだ子供がいないせいか僕を息子のように思って養子になって欲しいと言われたが……拒否した。
「すみません！！こーのー先にー用事ーがー！」
「ハルトぉぉー！！おーい！まだか！」
「あなた！ロープ持って来たよ！！」
ち、ちょっと！！何する気？だからこの二人に会いたくなかった！
これが養子になる事を拒否した理由だ…。
常識が通じない…めちゃくちゃだ。
僕を生け捕りにしようとする夫婦から何とか逃げてルル姉との待ち合わせした場所に走った。
