26話 4
その頃、主神の聖地には……掃除機のような音が鳴り響いた。
「ラズリック?何それ?」
冥界の女神メタファールが不思議そうな顔で音を出す物を見ていた。
「私が開発したゴミ吸引魔道具ですよ!掃除が楽になります!」
「ほぉ…いいね!んじゃ…早く片付けを頼むよ…血生臭いから…」
「はい!」
ラズリックはレイラのアレを素早く片付けた。
そして、神々は今回の騒ぎの主犯ガラーウの処罰を考えている。
「主神よ、ガラーウにどのような処罰を与えるか?この世界と我々の存亡の危機にまで陥れた罪…極刑にしても足りないぞ?」
「ひぃ!お許しを、お許しください!」
必死に許しを請うガラーウの前にラズリックが出た。
「主神様…その処罰は私に委ねて頂けないでしょうか?この者はは私の主を愚弄してこのような事態になりました、その始末は私達にさせて頂き存じます」
「一理ある…だが自分の手を汚すことになる…よいのか?」
主神は納得しだが…少し気が重い顔だった。
「あら?物騒な…そんな事はしませんよ…主神様も望んでないでしょう?うふふ」
「おお!すまぬ…寛大な心使いに感謝する!この件はラズリックにガラーウの処罰を委ねる!以上だ!」
配下を失わずに済んだ主神は喜んでラズリックに任せた。
主神の判決に異議を問う神もいなかった…。
ただ哀れな目でにガラーウを見つめるだけだった。
「さあ…そこのおバカこっちに来なさい!あと、バルトゥール、貴方も一緒にね!」
「ん?私?…何の用だ?」
「ねぇ…ハルトちゃんを危険に晒したこのゴミ…なんとかしたくありませんか?」
ラズリックはバルトゥールに何がコソコソ言っていた。
「やらせて頂きます!ラズリック様!!」
ラズリックは何かを吹き込んでバルトゥールは喜んで受け入れた。
「うふふ、宜しい…さあ…行くわよガラーウ」
二人はガラーウを引き摺り別室に移動した。




