25話 7
「きゃっ!!痛たたた…なんだ?入れん…」
「レイラ…今なんと言いました?」
ラズリックさんが驚いた顔でレイラさんに話しかけた。
「ん?…きゃ?いやーん!…痛たたた?」
先の飛ばされた事を可愛く再現したレイラさんをラズリックさんは殴ろうとした。
「じゃなくて!その前です!あと、気持ち悪いからそれ、二度とやらないで……」
「ちぇ…」
「また袋詰めに戻しましょう!」
「いやいや…そうだな!主様が辛そうに悲しんでる……と言った!」
「貴方…ルナ様がどこにいるかわかるんですか?」
「勿論だ!主様の事なら100万キロ先まで分かるぞ!もっと近い時は何をなさってるかまで分かる!えへん!」
ドヤ顔でストーカー宣言したレイラさんだった。
「それなら…ハルトちゃん!」
「ラズリック姉さん!これで入れるですよね?」
「あ?なんの事だ?」
レイラさんは自分がこの現状を打破出来る存在と分からずにキョトンとした顔をした。
「でも…危険です…失敗したら死ぬ可能性が高いです…」
このままじゃどの道終わだ。
「覚悟は出来てます!」
その言葉を聞いたラズリックさんは何故か少し切ない表情になった。
「羨ましいな…ちょっと妬きますね…はぁ…」
「あははは……」
こんな時に何を言ってるの?
でも好かれて悪い気分ではないし…ルル姉の為に一所懸命なラズリックさんを見ると…心が安らぐ感じだ。
ルル姉にも大切に思っている仲間がいる…。




