24話 3
使徒達も自分の耳を疑って口を開けたまま呆然とバルトゥールを見ていた。
ちょっとちょっと!脚本と違うよっ!アドリブ範囲超えてるよ!この二人!何がしたいのかな?もう!!泣きたいよ!泣いていいですかっ!
「貴様!至高なる主神様に何たる無礼を!」
主神の使徒が激怒して武器を抜こうとした。
「すみません!すみません!邪神界で小さい頃から神様に会ったらこいう風に喋れと洗脳されていたので!許してください!ごめんなさいごめんなさい!」
僕は思い切り嘘をついて…必死に謝った!
「えっ?なんで知ってるの?お兄ちゃん!」
えっ?うっそー!そうなの?
「うちの邪神界の常識だよ!神と遭遇したらまずこう……真ん中の指を立てて挑発や罵倒してから殴り込め!そう教育受けてるの!えへへ」
それを無邪気に笑いながら親切に再現と説明をしてくれた…。
はぁ?邪神達…チンピラ集団かなにかか?どんな教育してるの?
「挑発も罵倒も殴り込みも!!だめだよ…頼むよ!」
バルトゥールはぷっと笑って頷いてくれたが…騙された気がした。
(ぷっぷー!嘘に決まってるじゃん!お兄ちゃん可愛い!それにしても…ふぅ…こ、怖かった!しかーし!神々の親分にやってやったぜ!もう邪神引退しても悔いはないわ…ふふふ)
バルトゥールはガッツポーズをして喜んでいた。




