23話 6
「ルル姉?この方は達は?」
「うん…先の三馬鹿だ、後でじっくり締め上げてやるわ…楽しみだな、クククっ!」
これがあの三馬鹿か!恐怖で昇天しそうな表情だ…
その哀れな姿に可愛そうと思った。
「ちょっと、ルル姉…話があるけど…」
「なんだい?」
僕は三馬鹿を許してあげるようにお願いして
…その見返りに僕達の味方にしてくれる条件を付けるとルル姉に話した…。
「な、な、駄目だ!ダメだ!だめだ!私のアイデンティティが許さん!敵は殲滅!滅殺!殴殺!絞殺?撲殺っ!許すなと生温いわ!!」
ルル姉は断固拒否した。
うわー!なんと無駄にバイオレンス的なアイデンティティでしょう!
仕方ないな…やるか!秘奥義!姉キラーゴットバスターモード…スイッチオン!フルパワー!リミッター解除!いくぜー!
僕のアレを発動した。
「ルル姉…僕のね…世界で一番大切なルル姉を守るたいんだ…この先ルル姉に何かあったら…僕…もう…生きる意味が…生きたって地獄だよ……うううう」
偽涙と切ない表情で愛おしい彼女を見るような眼差しを送った。
(はぁはぁ…落ち着け私…ふぅはぁふぅはぁふぅはぁ……)
くっ……不発か?
「もう…ハルト君の好きにしてーー♡♡♡♡」
ふふふ…ゴットスレイヤーになり申した!この世が……虚しいぜ!
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!お兄ちゃんが女たらしのジゴロになってるよ!」
「ば、ば、バルちゃん!!」
童貞でヘタレのジゴロがあるかいな!…納得がいかない!
僕は三馬鹿と交渉を始めた。
今までの事は水に流す代わりに僕達がピンチの時は必ず力を貸してくれる条件をつけた。
この三馬鹿は頼りない感じがするが味方は一人でも欲しい。
一応神様だしな…。
「ほ、本当か?う、嘘じゃないよな?それで許してくれる?ルナファナリールカ!」
「あん?様をつけろや…」
「…はい…ルナ…様」
「分かったわ!それでチャラになるなら!」
「交渉成立!!契約完了!!」
ルル姉は僕の頼みに…渋々和解を受け入れてくれた。
三馬鹿は僕をメシアのように見えたらしく…しがみ付いて感謝の言葉を連発した。
神の威厳は微塵も見えなかった……。
よし!残りは、ラストボス!主神のみ!いざ参ります!
主神の謁見の間の巨大な門が開いた。




