23話 5
待機室で作戦会議を終えた僕達は気を引き締めた。
「うむ…分かった!緊急時にはそうするとしよう」
「ありがとう!ルル姉!」
「お兄ちゃん!私も頑張るよ!」
「バルちゃんも頼んだよ」
しかし、主神の相手にまだ心細い…もう一手が欲しい所だ…。
トントン!
「失礼します…順番なのでお迎えに上がりました」
主神の使徒が僕達の謁見の順番を知らせに来た。
「うむ…以外と早く来たな…」
時間切れか…仕方ない…なんとかなるだろ!
「メタファール様が急に冥界にお戻りになった為…順番が早まりました」
「あぁ………あははは!仕方ないな……行こう!行こう!」
僕達は謁見の間に向かう最中…浮浪者三人組と出会った。
「きゃーーーーー!ルナファナリールカ!」
「非常事態!非常事態!」
「メルディア!キリシュー!落ち着け!ここは主神の聖地!いくらイカれたこいつでも…」
「あん?今なんつった?グランデ…」
芸の神に顔を鷲掴みして睨んでいたその火花が飛び散るような目は本当に怖かった。
「そ、その美貌…イカしてます…と…」
おーこいつ…上手いな!
「エマージェンシーエマージェンシー!」
「ああ…私も最早ここまでか…美人薄命だわ」
三人の浮浪者達はルル姉に怯えてガクガク震えていた。




