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6

おじさんはみんなを引っ張ってこのティルナノークを拠点にしようと頑張っているが中々難しいらしい。


「話を聞いて信じられなかったが…本当に縮んだな…坊主」


「あはは…おじさんはちょっと老けたね」


「ハルト…タレぐれ」


「保存食も!」


「この食いしん坊…久しぶりに会った仲間に言うことがそれかよ!」


今まで領主不在の理由でティルナノークではまだ正式な冒険者ギルドが決まってない。


領主が帰還した事を耳にした色んな大手のギルドがいい条件でメディアと交渉しているせいでおじさんたちのような弱小ギルドには交渉の余地もない。


だが…僕としてはおじさんがギルドマスターになって欲しいと思う。


実力者を求めるギルドは多いが初心者を思ってくれるギルドは殆どなく死亡率も高い。


だがおじさんのギルドは初心者の死亡率が極めて低くそんな人がギルドマスターになって欲しい。


「ここでギルドを立ち上げるのは難しいからそろそろ撤退しようかと思ったが…その前に坊主に会えて良かった」


「え?行っちゃうの?待て待て!」


「仕方ないさ…ギルドがないままいつまでもこのメンバー達を引っ張り回す訳にはいかなくてね」


「一応…ギルド立ち上げ申請を出して、あとは僕が何とかするから」


「坊主が?縦でもあるのか?」


「うん」


「まぁ…このまま尻尾巻いて去るのも癪だし…ダメ元でやってみるか」


それでおじさんは申請を出して結果を待つ事にした。


ギルドマスターを決めるのは政務担当のメディアで今まで頑張っていた彼女の顔に免じて僕は政務に口出しはしたくない…。


「バルちゃん…お願いがあるんだけど」


「ん?なに?」


それでバルちゃんに頼んだ。


神々にめっぽう弱いメディアはティルナノークの女神の命令なら喜んで承認するはずだ。


予想通り三日後、ギルドマスターはおじさんに決定した。


「坊主…どんな手品を使った?」


「秘密だよ」


「まあいいけど…」


「ハルト…タレくれ」


「保存食も!」


「あっちに生えてる草でも食っとけ!」


これでおじさんたちは新しい拠点が出来て放浪生活も終わって僕としては恩返しもてきた気がして…嬉しいと思った。


でも、正式に立ち上げるのはヤハウェとの決戦後になる。


その間は新しくギルド会館を建てる事とメディアと細かいルールを作る事になった。


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