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19話 その2
邪神バルトゥールは自分の力を封じてイビルゲートの核にした邪神達の元に戻るつもりは無いようだ。
僕としては一刻も早く帰って欲しいけど…そんな事言えない。
あとが怖いから…機嫌を損ねてたくないし。
「ここにお兄ちゃんがいるからね!邪神界に戻る必要ないし!ねぇ?お兄ちゃん!ふふん♪クンガクンガーお兄ちゃんの匂い!たまらんわ♪」
バルトゥールは抱きついて来て…僕の体に顔を埋めた。
…帰らなくていいんじゃないかと…思った。
「あの…あ、汗くさいょ?」
「そんな事ないよ♪お兄ちゃんたら照れ屋なんたから♪」
なんと可愛い仕草…好かれる事は嬉しい!
だが…この二方が…怖っ!
ゴゴゴゴゴー
双子の怒りのオーラが飛び散っていた。
「よかったね…超!年上の妹ができて……あーん?」
「ふふふ、オバァサマにお兄ちゃんと呼ばせるとは…鬼畜ですよ…ハルトさん」
新たな称号…鬼畜を頂きました。
「誰がババァだ!」
「自分の年を考えて見て下さい」
「んだとこらっ!」
ああ……どうにもなれよ…。




