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ナイア兄さんはエロスの正体を最初から知っていて僕に害を為す存在ではないと分かっていた。
それと…体が動けなかったのは僕だけだった。
しかし…怒ったところで反省するナイア兄さんではないし、言い包まれるから諦めるしかない。
とこに向ければいいか分からないこの怒りはあとにしてエロスがなぜここに来たか理由を聞いた。
「うん、実はルティーヤーの事で君の力を借りたくてね」
「バムの事?」
「ああ…急いでルティーヤーを探して欲しい」
エロスの話を聞いたナイア兄さんは珍しく慌てて話に割り込んできた。
「なに?一体何があった?バムはガイア様が保護していたはずじゃなかったのか!」
「あ?君はなんだ?」
「早く言え!」
「ナイア兄さん…気持ちは分かるけど落ち着いて!」
「ああ…ハルト、見苦しく取り乱してすまない」




