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体が動くようになってもこの距離から弓に撃たれたら避けられない距離…。
それに彼の力を想定すると防ぐ事も出来ない…絶対絶命のピンチに違いない。
そんな極限の緊張の中…家のドアが開く音がして全員そこに注目した。
ドアから出てきたのは寝癖でできた爆発した髪形や口からヨダレの跡…そんな他人に見せたくない寝ぼけた顔をしたルル姉だった。
しかし!今はその姿も何故か頼もしく感じた。
「ふぁぁああ…よく寝た!何か変な気配がして目が覚めたけど…」
「あはは…凄い格好だねルカ…いや、ルカの共存者か…」
「ん?アンタ…誰よ」
「これは失礼、はじめまして、僕はエロスだよ」
「へぇ…君がエロスか…はじめましてだ」
彼が名乗るとルル姉も目が覚めたようにキリッと表情が変わった。




