18話 その2
主の攻撃でに破壊されナーズラ村のイビルゲートは形すら残ってないただの地下空洞の状態になっていた。
その奥深くハルト達は力を取り戻した主とまだ対峙していた。
「あの……」
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!うーん!懐かしお兄ちゃんの匂いだ…クンガクンガ」
主は僕に抱き付いてきて子供のように甘えて来た。
お、お兄ちゃんと来たか……んじゃ!
「も、もう一度呼んでくれる?」
「ん?お兄ちゃん?」
イヤーッフー♪たっまりませぇん♪♪
いやいやいや!惑わされるな!こいつはこのイビルゲートの主だ!
一撃でこのイビルゲートを消しとばしたバケモノの中でバケモノだ。
でも、どうしても…口がにニヤけて緩み切った顔になってしまう。
し、しかしだな…今のこの主…。
先まで僕達に狂気に満ちた魔獣のように襲って来た者と思えないほど無邪気で可愛い!
「あ、あの…人違い…ですょ?」
一応否定はしたが…。
「違わないよー私が間違える訳無いもん!もう~お兄ちゃんの意地悪~♪♪」
きたぁぁぁあああ!キタコレ!
もう!脳細胞半分焼け死んだわ!
僕がずっと夢見だ理想的な妹の仕草!白髪と日焼けしたような肌色の絶妙なハーモニーがなんとも言えない!たまらん♪
妹!何たる破壊力!妹!バンザイ!
妹が…妹が空から降って……じゃなく!ダンジョンから湧いて来たぁぁああ!




