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28話
ルル姉の意識を乗っ取った破壊の女神ルカがまた僕の前に現れて逃げ出そうとドアを開けた。
しかし…部屋の外は別次元の空間になっていて逃げられない僕は袋のネズミ状態になった。
「そんなに怖そうな顔して警戒されると流石に私も傷つくよ?」
「す、すみませんが…僕も命は惜しいです」
「あら?自ら命を投げ捨てたのに?」
「うぅぅ…」
「そんなに警戒しないで…君に被害を加えるつもりはないわ…そんなに怯えなくていいわよ?」
「そ、そうですか?」
確かに彼女が僕を殺すつもりだったら寝ている間にサクッと出来たはずだ。
それに、今でも容易くやれるはずなのにそんな素振りはなくてその言葉には嘘はないと思った。




