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ナイア兄さんにいきなり母と言われたバルちゃんはアネイシア母さんをどう接していいか分からないようでオドオドした。
「お茶を持って参りました」
「皆様…お茶をどうぞ」
「そうだ…セシル、ミーシャ」
「はい」
「お呼びですか?」
「挨拶しなさい…この子がティルナノークの女神だ」
それを聞いた二人は丁寧に跪いて名前と自分達の事をバルちゃんに打ち明けた。
「なるほど…君達の魂から感じる不快な色はそれが原因か…」
「はい」
「やはり…お見通しでしたか」
「まぁ…兄達に尽くしてくれた君達には特別に許してティルナノークの移住を認める」
バルちゃんの許しを得た者はサンクチュアリーも干渉しないらしい。
だが…その罪まではなかった事は出来ない。
現世で犯した罪は現世で償うのが原則…。
余程の事がない限り神々が直接罰を与える事はなく、生まれ変わってもその罪を背負ってその因果によって苦しむ事になるらしい。




