134/1571
17話 その8
イリヤとリリヤも隙を見て加勢した。
リリヤが弓で主を撹乱してその隙に回り込み背後に立ったイリヤは渾身の一撃を放った。
「なっ!うっそ!」
完全な背後からの奇襲を簡単になぎ払い、イリヤを蹴り飛ばした。
「イリヤ!」
「お姉ちゃん!」
「かっは…ゲホッゲホッ……ぅぅ」
イリヤは吐血して…痛みに耐えきれなくて腹を抱えて地面に倒れた。
「リリヤ!イリヤを頼む!うぉー!」
僕が引き付ける間リリヤはイリヤにポーションを飲ませた。
「はぁはぁ…もう大丈夫…ハルトに加勢しないと…あの力と瞬発力…化け物にも程があるわ」
「姉ちゃん!完全に回復出来てないよ」
「大丈夫…動けるわ」
「イリヤ!僕に任せて今は回復に専念して!」
無理して加勢しようとするイリヤを僕は止めた。




