3話 そのお湯はイチゴ味…変態ですか? その1
僕は行く宛がない恩人のルルさんをうちに連れて行く事にした。
会ったその日…お持ち帰り♪
そんなヒャッホーウな事はないと思うけど…まあ正直…ドキドキする。
他人が見たら深夜に女の子を連れ込んでアチアチ的な夜を過ごすように見えるだろ…。
何気に緊張した。
しかし、外で冷えたルルさんが心配で…まず風呂に案内した。
長年霊体のままでお風呂に入れなかったルルさんは凄く感激して溜まり始まったお湯を見つめている。
そして、湯に浸かった彼女は我が家のお風呂場で子供のように燥ぐ声が聞こえた。
「お風呂ー♩ お風呂〜♩ ふぁ〜あったまるぅー久しぶり…2000年ぶりのお風呂…感謝感激雨あられブリザードだわ〜♩」
……ブリザードって…湯が冷めるわ!凍るわ!
しかし…今まで…いつも誰も居なかった冷え切ったリビングと暗い部屋の家…。
何だか…暖かく感じて嬉しい。
僕はルルさんの薄着を洗い、着替えを用意した。
「ルルさん、タオルと着替え置いて置きますね」
「おー !ありがとうーハルト君!ふふふ…どうじゃ 一緒に入っても良いぞー♩お背中、洗って差し上げまっすぜ旦那…」
風呂場から意地悪そうな声が聞こえた。
ゴックリ!
誘いに乗って見る?
…しかし、ルルさんは我が家の客人、命の恩人だ。
この手の展開には王道で行こう。
序盤から攻略しようと早まるとバットエンド一直線だ。
それは数々のエロゲーをクリアした僕のデータが証明している!
すまん…ムスコよ…君の成人式はまだ早いようだ。
「…………遠慮して置きます」
「なんだ…つまらんのう…ふふふ…恥ずかしいのかい?」
その甘い誘い超えに少し悩んだが!童貞の僕にはまだハードルが高過ぎる。




