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15話 その7

しかし、その装備に触るとあり得ない違和感を感じた。


まるで人の肌のような生暖かい。


「あれ?なんかこれ…金属みたいですが…温かいですね…」


僕の質問にレイラさんがその装備の説明を嬉しいそうな表情でしてくれた。


「ああ!よく気付いた坊や!それは大昔…幼い我が主!愛しきルナ様が破壊の女神の座に着く前に作ったものだ!そうだな…その時天下の幼い神の子達の間に勇者ごっこが流行ってな…」


なにそれ?ルル姉がそんな遊びをするの?想像がつかん!


「それでルナ様は自分に相応しい装備の素材を求めてだな…」


まさか!オリハルコンとか?ミスリルとかの伝説の金属か何か?


「精霊界で鋼の魔神を生け捕りにして…その血肉をぐっと絞り取って作ったものた…なんとダイナミックな発想であるか!さすがルナ様だ!」


ほぇ?金属ではなかった…。


血肉だった。


「温かい理由は…まだ…それ、生きてる」


……………怖っ!


生きてんのこれ!


返品してもいいですか?


…あっ!でも格好いいな…どうしよう?


…やっぱ貰います。


怖くても自ら自分のアイデンティティを否定する事は出来ない!


格好いいは正義なり!!

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