14話 その9
使徒?なんだ?聞いた事あるような…。
「あっ!レイラさんの事か?」
「銀翼のレイラ様をご存知ですか?私達翼人の憧れです!!」
へぇ!あの目つき悪いお姉さん…有名人なんだ。
「ラネース!口を慎め!発言の許しが出てません!お許しを…お許しを」
イッセリナ司祭長はラネースを怒鳴りつけた。
なに?…使徒ってそんな凄い者なの?
神の器はその使徒か、その神に認めた者以外は触れる事すら出来ない…普通の人間が触れると天罰が下されると聞いた。
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破壊の女神の聖地で相変わらずラズリックはハルトのストーキングに熱心だった。
「キタキタキタキタキタキタ!!!ハルトちゃん!予想より早くやってくれたよ!」
「柱が立ったのは喜ばしい…これで主様のシモベ達も胸を張れるだろ…」
レイラは嬉しくて口かニヤけた。
「そんな事はどうでもよくってよ!!」
「ん?何の事だ?ラズリック?」
「うふふ~ルンルン♪♪♪」
ラズリックは鏡を見ながら服装と髪…身だしなみを整えていた。
「おいおい…何やってる?」
「愛しきのハルトちゃんに逢いに行くに決まってるじゃない♪♪」
「なっ!まぁ…2000年ぶりに柱が立った…祝いの為に大神殿に降りる事なら…主神様も何も言わないと思うが…」
「あら?そんな事どうでもいいと言ったはずよ~ルンルン♪」
「……まじあの坊やに逢いに行くだけ?」
「まぁそれが本命だけど後今後のことも兼ねてね~♪♪」
「………そうか」
「全ての準備は整ったわ…チェックメイトよ!ふふふ」
ラズリックは怖いほど冷たい表情で笑った。




