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君の視線を感じる(ニ)

作者: 榊原しとぎ

春夜)無印で私が書いた前書き後書きが気になったようで、続きも書いてくれました

内容が無茶苦茶かもしれない、だそうです

 目は口ほどに物を言う、なんて言葉があるということは、目付きから感情を読み取れる人がそれなりにいることを意味しているのだろう。

 だけど、自慢じゃないけど、私ほど正確にそれが出来る人はいないと思う。

 今だってほら、「隣になるの初めてだね、よろしくねー」とかなんとか、いかにも親しげに話しかけてくる女子のその視線……あ、やっぱり見るんじゃなかった。目は正直だ。社交辞令で言ったことなど、わざわざ教えてくれなくてもいいのに。私はまた適当に相槌を打って、手元の文庫本に意識を集中させる。

 昔から、こうだった。

 小学生のときでさえ、休み時間とあらば本を読んでいた。ただ、そのときは何も考えずにそうしていた。

 「恵ちゃん、外でみんなと遊ばないの?」いつだったか、そう声を掛けてきたクラスメイトがいた。気遣いの出来る良い子だと、私以外は感じただろう。

 私? 私は、だって、別のものを感じてしまったから。

 その子の視線に混じる、確かな軽蔑を――


 「……さん、雨野さん?」

 ぐい、と意識が引き戻される。

 「え、ああ……」

 天野くん。また天野くんだ。

 「雨野さんって、よく本読んでるよね。どういうのが好きなの?」

 「……小説? ファンタジーじゃないやつ」

 「わかる! やっぱり現代日本が舞台だと読みやすいよね」

 現代日本とは一言も、と口を挟む前に、天野くんは自分の机に向き直ってしまった。しかもすごいニコニコ顔で、そっかーそうだよねーと呟いている。

 なんなんだろうこの人は。

 この人も、ずっとこんな感じだ。

 初めて会ったのは今年の四月。よく声を掛けてくるのは席が前後だからかと思ったが、どうもそうではないらしい。出席番号順の座席から解放されても、まだぺちゃくちゃと(さえず)り続けている。私がどんなに彼を邪険に扱っても、まだ。

春夜)今後のお話としては天野くんが頑張って雨野さんがうざがりつつ仲良くなり…という風に考えていたのですが、しとぎさんが書かないというので続きません。

読んで下さりありがとうございましたー。

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