其の肆 血族 -隆生ー4
「壮軌、大丈夫か?」
「あぁ、大丈夫だ」
二人で部屋に戻ると、中の三人が一斉に俺達を見て少し怯むけど、ぐっと奥歯を噛み締めて室内に入り、セインさんの前に座る。
「隆生、私達が人間でないのは知っているね?」
「はい」
お茶を配り終えた俺に、セインさんが優しく微笑みながら言った。
「私達三人……いや、四人は妖の長と一人の特別な人間の娘との間の子供なのだよ」
「四人?」
目の前にはセインさん、ラズナ、ユーリの三人しかいない。じゃ、四人目はと、思わず隣を見た俺にセインさんが頷く。
「そう。壮軌は私達の末の弟。……になるはずだったモノだよ」
「え……?」
驚いて壮軌を見ると、彼もまた驚愕に目を見開いていた。
セインさんたちと壮軌は、妖としての雰囲気以外に似通ったところが見当たらない。
「でも、セインさんは壮軌を殺そうとしてたんでしょう…?」
「そうだ。しかしそれには理由があった」
それまでの柔らかい雰囲気が、一転して張り詰めたものに変わった。
「話は私達の両親、そして隆生の祖先にも及ぶ」
「俺の、祖先?」
俺の生家はただの商家なのに、妖達……しかもその長たるも者などとどういう関わりがあると言うのだろう?
「全ては妖の長と一人の娘との出逢いから始まった…」
そして、セインさんが俺たちを繋ぐ壮大な話を始めた。
其の肆『血族』 終




