ホストはシルバーが大好き
(俺は、なんと返事すりゃいいんだ?
とりあえず、上手く誤魔化して情報を引き出そう)
「なんと、タキガワ殿の兵であられたか。先日、賊に襲われて、命からがら逃げて来たのだ。また追ってきたのかと思い、あのような物言いをしてしまった。申し訳ない」
秀一は、兵達に対して、全く内容がないことを、申し訳なさそうに返答した。
(タキガワシンスケって奴が滝川一益の関係者だとしたら、ここは尾張ってことになるのか?戦国時代に体1つで放り出されても、どうすりゃいいんだか。織田信長とかに仕官できたりしねえかな。そもそも、今はいつなんだよ。信長は生きてんのか)
戦国時代と言っても、応仁の乱から始まって関ヶ原までとかなり幅が広い。滝川一益にしたって、信長が死んだ後でも生きている。
(ん?からだ1つ。。。。
持ってるじゃねえか、ホストのマストアイテム、クロム○ーツ)
ホストである秀一は、シルバーアクセを複数身に付けていた。流石に寝るときは外すのだが、ネックレスだけは外さずに着けて寝る習慣があった。
秀一は、必死に考えた。戦国時代にシルバーのネックレスを持っていても可笑しくない理由を。そして、そんな男がここにいる理由と、どうやったらこの先無事に過ごせるかを。
そして、大きな賭けにでた。
「私は飛鳥井大納言が庶子、円旬と申す。滝川殿にお目通し願いたい」
(8/12)通称を儀太夫から新助に変更しました。