カエデのもえもえきゅん
カエデ──通称「めーぷる」は、今日もメイド服に袖を通した。
正式にバイトとして店に入るのは二回目。
仕事自体は完璧だ。注文もドリンクも、そしてカードバトルも――すべてスムーズにこなせる。
だが、問題はそこじゃない。
「めーぷるちゃん、もえもえきゅんお願いします!」
その声に、カエデは耳まで真っ赤になる。
体は正確に動き、注文もカードバトルも完璧にこなす――でも、恥ずかしさに胸が高鳴る。
そんな中、カードバトルを挑む常連が現れる。
「今日も勝負だ、めーぷるちゃん!」
カエデは少し緊張しつつも、デッキを展開。
手元のカードを正確に操り、見事に相手を圧倒する。
バトルが終わると、常連は拍手しながら微笑んだ。
「すごい……やっぱり上手だね!」
これをきっかけに、少しずつ常連客が増え、応援してくれるお客さんも現れる。
カードバトルを見に来たり、声をかけてくれたり、差し入れをくれる人までいる。
やがて店長が冗談半分に言った。
「これはグッズ化もできるかもな……アクスタとかどうだ?」
数週間後、**カエデのアクスタが完成**。
常連の人たちが嬉しそうに購入しているのを見たカエデは、思わず赤面する。
その子はバイトに入るたび必ず応援してくれ、カードバトルの勝負を楽しみに来てくれるようになった。
カエデはまだ自覚していない――だが確かに、**自分を推してくれるファンができている**のだった。
恥ずかしさと戦略、そして応援してくれるファンの存在を感じながら、メイドレイナー・カエデは、新しい日常に少しずつ慣れていく。




