マックスの英語授業
「俺か?俺は最上大!」
──いや違うね。俺はマックス!アメリカ人だぜ。
日本で“エクリプスレイン”を遊びながら、今日も平和な一日を過ごしている……と思っていた。
だが今日の主役はカードじゃない。**英語のテスト**だ。
俺の自慢の英語力が試される日。そう、今日こそ真価を見せる……はずだった。
教室に入ると、黒板には先生の不機嫌そうな顔。
「さあ、テスト返却だ」
俺の心臓が跳ねる。
手に取った答案用紙をめくると……
――目に飛び込んだ数字。
「10点……だと……?」
思わず後ろの席の樹里を見る。
案の定、彼女は呆れ顔でこちらを見ていた。
「マックス……本当に大丈夫?」
俺は必死に笑顔を作るが、顔は赤くなるばかり。
「いやいや、これは誤植に違いない……」
なんて心の中でつぶやいてみるが、もちろん誰も信じてくれない。
クラスメイトが小声でささやき合う。
「マックスって、英語得意じゃなかったの?」
「授業中も寝てるしね」
それを聞いて俺は、思わず自分の席で頭を抱える。
「寝てない……寝てないんだぜ!ちょっと目を閉じただけだ!」
しかし言い訳するたびに、樹里の冷たい視線が突き刺さる。
「……本当に大丈夫?」
休み時間になり、俺は机の上に答案用紙を広げてみる。
見るたびに、数字が踊るように見える。
「10…10…10……踊るなぁぁぁ!」
隣の友達が吹き出す。
「マックス、それ英語じゃなくて数学の点数みたいだよ」
俺は負けじと返す。
「いや、アメリカ人の俺様がこんなはずはないんだぜ」
すると、樹里がため息をつきながら、ノートを差し出す。
「マックス、少しだけ勉強してみない?」
「……う、うん、ちょっとだけな!」
俺は苦笑しながらノートを受け取る。
教室を出ると、先生に背中を軽く叩かれる。
「最上、次は10点じゃ済まさないぞ!」
俺は小さく拳を握る。
「よし、次こそ見せてやる……リベンジ英語、開始だ!」
こうして、世界最強のカードプレイヤー・マックスの**英語修行の日々**は、静かに……そして少しドタバタに始まったのだった。




