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ハジメテ

「じゃ、行ってきます」

陰鬱な気持ちを押し殺して俺は二回目となる始業式に遅れないように足早に家を出た。

校門が見えてくるようになると周りにチラホラと友達と登校するやつらが多くなってきた。

一人で登校するとこに一抹の寂しさを感じない事もないが、一人で音楽に浸りながら登校するのも嫌いではない…と、強がっては見るがやはり友達と登校してみたいなと思いながら張り出されたクラス表を見ようと下駄箱に向かうが…

人が多すぎるな…もう少し待ったほうが良かっただろうか??などと考えていると、やたらと目立つ集団がいることに気づく。

「やったー!!私たち今年も同じクラスだよ!!」

「優佳喜びすぎ…まぁ私も嬉しいけど」

「うぉぉぉ!俺も一緒だったことも忘れんなよな!」

「ちょ、うるさい!!もっと落ち着きなさいよあんたは!!」

「まぁまぁ、亮太は平常運転なんだからさ」

彼らは学年の中でも特別目立っている集団。

所謂カーストNo. 1的な存在だ

それも嫌な感じの陽キャやDQNと言った訳ではなく見ていて温かい気持ちになるような雰囲気を持っていて、分け隔てなく人と関わると言った所がNo. 1でいられる所以なのだろう。

まぁ、俺からしたら関わることはあまりないだろうがな…別に悲しくともなんともないさ、俺は俺らしく少ないながらも友人と過ごせればいいのだから!!!

「な、なぜだ…なぜ俺だけ違うクラスに…」

まさかの少ない友人達ともクラスが離れるという運の無さ。神様はこの世にはいないのかもしれない…なんて思いつつクラスにつきぼーっと外を見ながらホームルームを過ごしていると、担任と思われる人が入ってきた。

「おぉ!!ナミ先じゃん!!」

「ナミちゃーーーん!!!」

クラスメイトの雰囲気から分かる通り彼女ことナミ先は学年でも"当たり"と言われる分類の先生だ。

「はいはい、元気がよろしことで!!知ってる人も多いと思うけど1年間みんなの担任となりました奈美恵です。気軽にナミ先って呼んでねー」

この紹介からも分かる通りフランクない態度と比較的若いというこももあり、生徒達の考えも分かってくれるというのが人気の理由らしい。

「じゃあ早速だけど自己紹介から始めちゃおうか!!

無難に出席番号順で行こうと思うけど…誰かトップバッター行きたい人いたりする??」

「おいおい、これは達也がいくべきなんじゃないか??」

「絶対お前がやるべきだろ!!」

やはり先ほどの彼らの内の誰かがやるようだな…だが実際にこれはかなり助かる。彼らが最初に雰囲気を和ませてくれるおかげで俺みたいなやつでも恥をかかずに済む雰囲気が出来上がってくれるからだ。

どうやら亮太が先陣を切るらしい

「結構俺の事を知ってる人もチラホラ見れるけど、まぁとりあえず…」

「俺の名前は瀬口亮太です!所属している部活は空手部で、趣味はhip-hopっすね」

「嘘つけーー!お前の趣味アイドルの追っかけじゃねーか!!」

どうやらアイドルが本当の趣味らしい

「おまっ!ふざけんな!!こういうのは最初が大事って聞いたからカッコいい男を演出しようとしてたのに…」

クラス中から笑いが起こる。

彼、瀬口亮太がNo. 1である一つの理由として天性のいじられキャラであると同時に裏表のない性格が挙げられるのは間違いないだろう

それからは彼らのメンバーが笑いを取りながら順調に紹介を終えていった…

そろそろ俺の出番か。ここで俺はある一つの考えに全神経を注いでいた。それは…

趣味を隠すか否かである!!!

趣味?そんなの言っちゃえばいいじゃんと陽キャなら思うだろうが、人に言える趣味を持っていたらこんな人生歩んでいないと俺は言いたいね

だが、ここで趣味を隠してしまってはオタ友ができないかもしれないし、嘘で言った趣味を好きな人が話してきた時に困ったことになるのも事実…

なので俺は正直に言うことにした

「じゃー次!結城くん!自己紹介おねがいねー」

「あ、はい!えっと白瀬結城です。部活は入ってなくて…趣味は漫画と料理、って言うかお菓子作りです。

これから一年よろしくお願いします」

ぱちぱち…俺は当初思っていたより多くの拍手をもらえたことに気づきほっとする。

俺的には今の自己紹介は80点だ。自分に拍手を送りたい。ぱちぱち

つつがなくホームルームも終わり、早く家に帰ろうとバックを背負ったが…

「ねね!結城くん!よかったらこの後時間ある?」

そう言って話しかけてきたのは亮太メンバーのうちの一人。ウルフカットが特徴的などこまでも沈んでいきそうな黒髪に程よく着崩した制服が似合っている彼女は確か…

「えっと…確か柊渚さん?だよね?どうしたの?」

「そうだよ!あってるあってる!」

「で、本題なんだけど…君。去年亮太と喧嘩してた子だよね??」

…どうやら俺に残された高校生活は碌なものにはならないようだ

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