小説の連載の補助にAIを使うようになって。
並行世界の中世ヨーロッパへの転生ものを書いている筆者。現実ベースの世界観であるため、キャラの名付けひとつをとっても、連載当初は困難を極めた。
時代背景もそうだが、立地や周辺諸国との距離、文化的進捗度など、さまざまな点で参考になるサイトが、自分では見つけきれず、立ち往生することもしばしば。―― そんな中、利用を開始したのが、言語生成AIであった。
平民はともかく、貴族階級の者たちが使う名前には、格式も必要とされる。高位貴族に平民丸出しの名前を付けるわけにもいかない。となると、その選定にも、ある程度の教養が必要となってくるわけだが、そのへんも全て解決してくれるのが、言語生成AIというわけだ。
筆者は、特定貴族の根拠地を選定し、その地方の領袖として相応しい家名、名前の候補をAIに挙げさせる。そして、その中から登場人物の気質、家柄に相応しいものをチョイスするだけで良いのだから、楽な作業だ。
「名付けもオリジナルがいいに決まっている」という人間もいるかもしれない。だが、なろうキャラの多くが、名前の時点で、その世界を破壊しているものも少なくはない。男の名前が女に使われていたり、逆もあったり。名字×名字のキャラ名や、名前×名前や。貴族姓の前置詞として使われるフォンをつけているのに、スペイン系や英国系の……いや、これ以上はつっこむべきではないか。
シュヴァルツヴァルトからプラーク(ボヘミア)までの距離を、15世紀ごろの街道整備の状況で、馬車で何日かかるか、なんて計算は自力で調べてどうにかなるものではない。しかし、言語生成AIなら1秒でいくつかのパターンを答えてくれる。
他にも、各エピソードの感想を述べさせ、筆者の意図が読者に伝わる状態になっているかどうかのチェックにも役立てている。あくまでも補助的な利用として(創作だからね)。
ただし、多くの言語生成AIは、何でも絶賛してくるので、油断をしていると、なろう読者からは評価を得ないエピソードの量産にもなるので、その点は要注意である。
結論)設定データなどは、信憑性の低いネットの個人サイトのデータよりも、AIに任せた方が早いし、信用もできる。いざとなったら海外サイトも検索させられるからね。