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第三章 乱 デビルズ・ピーク(16)

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 ヴィンツの七都市が慌ただしく動く。七賢者は自分が特に眼を掛けた者四十人をテアルに集めた。

 「お前達にこの地を預ける。」

 デメテルが宣し、そこに集まった四十人の顔を見回した。ザワッと空気が揺れる。

 「外郭の各都市に五人ずつ。ここテアルに七人。テアルに残る者は(あたか)も私たちが居るように見せなさい。」

 ダナエが続け、

 「残りの三人は七人への取り次ぎ役を装う。」

 と、デルポイ。

 「七都市は一つに纏まり、共和国とします。」

 ラダもそれに続けた。

 「私たちが無き後、各都市のことは五人で、全体に関わることはテアルの十人で、そしてそれでも手に余ることはあなた方全員の協議によって決めなさい。」

 ペルセポーネの言葉にまた空気がざわつき、

 「あなた方はどこへ・・・

 それに、この地は今ガリアに狙われています。それをどうすれば・・・」

 中の一人が尋ねる。

 「まず外郭になる国を創る。その間に自前の軍を養い外敵に備える。」

 と言うルヒュテルの声に続き、

 「でも、よそ者を入れてはいけません。あなた達は私たちが選んだ人達それ以外の者を入れず、私達の教えを守り、あなた達の血だけで繁栄するのです。」

 と、再びペルセポーネが口を開いた。

 「どこに行くかは言えぬ。だがそこからいつもお前達を見ていると思え。」

 と、ラグラが言い、

 「明日、我らは旅立つ。」

 と、デメテルが締めた。


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