24.優先度の違い
聖騎士カロルを筆頭に、相談しながら進んでいく。
機械系の魔物がいるダンジョンなのだろうか、と思っていたハロルドたちの想定を裏切って、蠍の魔物や鷲に蛇、鰐までいるようだった。
「壁ごと破壊して進んだ方が早いんじゃねぇのか?」
ロナルドの言葉に、「そんなことができるの?」とハロルドは素直に疑問をぶつけた。
「試したことはねぇけど、見た感じだと割と古い材質だ。可能性はあるんじゃねぇか?」
「ゴールまでの道が短くなるなら、確かに悪い話じゃないと思うんだけどハルはどう思う?」
「古いなら次は天井とかが落ちてくる心配をしないといけないんじゃないかな。とはいえ、結界を貼って守りを固めつつ、リリィに助けて貰えばなんとかいけるかも」
さっさと帰りたいという考えから、ロナルドの案に乗ってしまいたい気分になっている二人をよそに、シャルロットが「それで不測の事態があった場合、対処ができない可能性があります」と諫めた。
その言葉を聞いたアーロンは「まぁ、簡単にはいかねぇよなー」と溜息を吐いた。
「じゃ、流石に安全性は捨てられねーし、きっちり踏破しようぜ」
「俺たちは生きて元気に帰ることができればそれだけで満点だからね」
切り替えが早い。
そんな二人にシャルロットとヴィクトリアは安心していた。
「あの二人は追い込まれなくては危険行動をしないので、助かりますね」
「あちらは大変なようですけどー」
ロナルドは蛇の魔物にキレながらどんどん先に進んでしまう。カロルが止めても「魔物?俺が殺せばいいだろーが」と自身が「こちらの方が早い」と判断したルートを選ぶ。
タイプが全く違う。
「どっちが早いと思う?」
「知らね。まぁ、地図に載ってる道は覚えてるし、競争気分で楽なルート進んでみようぜ」
「そうだね」
流石のフォルツァート教の者たちも、これには少しばかりハロルドたちの警護の方を羨ましげに見つめていた。
しかし、疎まれているのも理解はしているので、ロナルドについていく。ハロルドたちに助けてもらえる可能性が低いことを自覚もしていた。
「アーロン!こっちから肉の匂いがする!!」
「スノウ、それさっき罠だっただろうが」
涎を垂らしたスノウを抱き上げたアーロンは溜息を吐いた。
お犬様はかなり自由だった。
いつも読んで頂き、ありがとうございます。
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いつもありがとうございます!
最新4巻は1月25日発売いたしました。
WEB版より3万字程加筆しております。
コミカライズに関しましては、情報解禁許可が出次第、またお知らせさせてください。
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これも応援していただきました皆様のおかげです。引き続き、本作をよろしくお願いいたします。




